Today’s Security: SNS・メッセージングアプリを悪用した犯罪の実態と対策 2025.03.18

Todays

こんにちは。本日は、SNSやメッセージングアプリがどのように犯罪に悪用されているのか、そして私たちがどのように対策を講じるべきかについて解説します。SNSは日常的に使用される便利なツールですが、一方で犯罪の温床にもなり得るため、注意が必要です。


SNS・メッセージングアプリが犯罪に悪用される理由

SNSやメッセージングアプリが犯罪に利用される背景には、以下のような特徴があります。

  1. 匿名性の高さ
    • 匿名でアカウントを作成できるため、犯罪者が特定されにくい。
    • 暗号化通信を利用し、捜査機関の監視を逃れる手段として悪用される。
  2. 情報拡散の速さ
    • 短時間で多くの人に情報を届けることができ、犯罪のターゲットを効率的に探せる。
  3. 証拠隠滅の容易さ
    • 一定時間後にメッセージが自動的に削除される機能を利用し、証拠を残さずに犯罪を行う。

主な犯罪手口

① 犯罪実行者の募集(闇バイト)

SNS上では、「ホワイト案件」「高額バイト」などと称して違法な仕事の募集が行われています。

  • 実態
    • 高額報酬をエサに、特殊詐欺や強盗の実行役を募集。
    • メッセージングアプリを使い、指示役と実行役が連絡を取り合う。
  • 対策
    • 「高収入」「即金」などの求人広告には注意する。
    • 怪しい求人を見つけたら、警察や関係機関に通報する。

② SNS型投資詐欺・ロマンス詐欺

SNSを通じてターゲットと関係を築き、お金を騙し取る詐欺が増えています。

  • 実態
    • 投資詐欺:「必ず儲かる」と投資を持ちかけ、送金させる。
    • ロマンス詐欺:恋愛感情を利用して金銭を騙し取る。
  • 対策
    • 知らない人からの投資話には絶対に乗らない。
    • 金銭の話が出たら詐欺を疑う。

③ 児童を狙った犯罪

SNSを利用した児童買春や性犯罪の被害も増加しています。

  • 実態
    • 「相談に乗る」「プレゼントをあげる」などと接触し、不正行為に誘導。
    • 画像や動画を送らせて脅迫するケースもある。
  • 対策
    • SNSのプライバシー設定を強化する。
    • 子どもには「知らない人と個人情報を共有しない」よう教育する。

④ リベンジポルノ

交際中に撮影した画像を、別れた後にインターネット上に公開する犯罪です。

  • 実態
    • SNSや掲示板に流出し、被害者の精神的負担が大きい。
    • 拡散されると完全に削除するのが困難。
  • 対策
    • 画像を撮らせない・送らない。
    • 被害に遭ったらすぐに警察や専門機関に相談する。

オンラインゲームを悪用した犯罪

オンラインゲームのチャット機能も犯罪に利用されています。

  • 実態
    • ゲームを通じて仲良くなった相手から金銭を要求される詐欺。
    • 犯罪組織がゲーム内通貨を使ったマネーロンダリングを行う。
    • 「リアルマネートレード(RMT)」を利用した不正取引。
  • 対策
    • ゲーム内で知り合った人に個人情報を教えない。
    • 「お金を貸して」などの要求には応じない。

被害を防ぐために

  1. 怪しいメッセージは無視する
    • 知らない人からのメッセージには返信しない。
    • フィッシング詐欺の可能性もあるので、リンクは開かない。
  2. プライバシー設定を見直す
    • SNSの公開範囲を「友達限定」にする。
    • 本名や住所を安易に公開しない。
  3. 不審な求人や勧誘を通報する
    • SNSでの怪しい募集を見つけたら、警察や通報窓口へ報告する。
  4. 二要素認証を有効化する
    • アカウントを乗っ取られないように、二要素認証(2FA)を設定する。

まとめ

SNSやメッセージングアプリ、オンラインゲームは便利なツールですが、悪用されるリスクもあります。以下のポイントを意識して、安全に利用しましょう。

  • 知らない人からの怪しいメッセージには絶対に反応しない
  • 高額バイトや投資の話には要注意
  • プライバシー設定を強化し、個人情報を守る
  • 被害に遭ったらすぐに警察や専門機関へ相談

それでは、また次回の「Today’s Security」でお会いしましょう。

出典警察庁「令和6年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」

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