こんにちは。今日は、楽天モバイルのシステムに対する不正アクセス事件を通じて、「どんな不正アクセスだったのか?」「SNS上の犯罪グループは他にもあるのか?」「どのように自分を守ればいいのか?」という疑問にお答えしていきます。
今回の不正アクセスはどのような手口だったのか?
2025年3月、警視庁は楽天モバイルのシステムに不正ログインして、他人になりすまし回線契約を結んだとして、17歳の少年を逮捕しました。さらに、15歳と17歳の少年2人も書類送検されています。
今回の不正アクセスの特徴は以下の通りです。
- 生成AIを悪用して作られたプログラムを使用
- 楽天モバイルの本人確認が「甘い」と感じ、そこを突いてログイン
- 約100件の回線契約を不正に取得し、匿名性の高い通信アプリで転売
このように、不正アクセス禁止法違反や電子計算機使用詐欺にあたる行為が、SNS上のつながりを通じて組織的に行われていました。
同様の不正行為に関わるSNSグループは他にも存在するのか?
残念ながら、今回のような違法行為を共有・実行するSNSグループは少なくありません。
- SNSでは「高額バイト」「裏アカ」「ホワイト案件」などの言葉で集客されることが多く、未成年が巻き込まれるケースも増えています。
- 今回使われたプログラムは、先月逮捕された別の中高生グループが作成したもので、インターネット上で再利用されていたと報道されています。
つまり、一度作られたツールや手口は広まりやすく、誰でもアクセスできてしまう状況があるということです。
こうしたSNSグループに関わらないために、どのような点に注意すべきか?
不正アクセスに加担しないためにも、以下の点を日頃から意識しておくことが大切です。
1. 「高収入」「誰でもできる」「簡単な副業」などの甘い誘いには注意
- SNS上でこういった言葉に出会ったら、一度立ち止まりましょう。
- 正規の仕事で、未成年が高額報酬を得られることは基本的にありません。
2. 「匿名」「バレない」「捕まらない」などの言葉には要注意
- 匿名性を強調するグループは、違法行為に巻き込むための手口である可能性が高いです。
- 実際に今回の事件でも、通信アプリを使って転売されていたという報道がありました。
3. 「プログラムを無料配布」「ツールを使えば一発」などの誘導に警戒
- 一見便利そうに見えるツールでも、使用した瞬間に犯罪に加担してしまうリスクがあります。
- 「知らなかった」では済まされないのが現実です。
4. 保護者や信頼できる大人に相談する習慣を持つ
- 少しでも「おかしいかも」と感じたら、一人で抱え込まず、学校の先生や保護者、相談窓口に相談することが大切です。
まとめ:情報の扱い方を間違えると、加害者にもなり得る
今回の楽天モバイルへの不正アクセス事件では、生成AIやプログラムを使って本人になりすまし、契約を結び、転売するという組織的な行為が行われていました。
しかし、関わっていたのは10代の少年たち。
「ちょっと試してみた」「簡単にできると思った」その気持ちが、重大な犯罪に繋がるということを、私たちは改めて認識する必要があります。
ネットの世界にはルールがあります。知らなかったでは済まされません。
- 甘い言葉には乗らない
- 不審なグループには近づかない
- 迷ったら信頼できる大人に相談する
それが、デジタル社会を安全に生きるための第一歩です。
それでは、また次回の「Today’s Security」でお会いしましょう。
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