Today’s Security: 毎日発見される“ソフトのすき間” あなたのスマホやPCは大丈夫? 2025.04.16

Todays

出典IPA「JVN iPedia 脆弱性対策情報データベース 第1四半期レポート(2025年)」


こんにちは。今日は、IPA(情報処理推進機構)が公開した2025年 第1四半期の脆弱性レポートをもとに、「私たち一般ユーザーが注意すべきポイント」をお届けします。


■ たった3か月で8,844件の脆弱性が発見

IPAのデータによれば、2025年1月から3月の間に8,844件もの脆弱性(ソフトウェアのセキュリティのすき間)が新たに報告されました。
これは1日に約100件、つまり毎日どこかのソフトで“問題の入口”が見つかっているということです。


■ よく見つかる脆弱性とは?

以下は特に多かった脆弱性の種類と内容です:

脆弱性の種類内容件数(2025年1〜3月)
クロスサイトスクリプティング(CWE-79)偽の画面を表示し、ユーザーから情報を盗む1,597件
SQLインジェクション(CWE-89)データベースを勝手に操作される633件
認証の欠如(CWE-862)ログインが不要な状態で情報にアクセスされる408件

これらは、企業や開発者向けの話のように見えますが、実際には私たちが使っているアプリやサイトにも影響を与えます


■ 一般ユーザーが注意すべきこと

1. アプリやソフトを更新していない場合は要注意

脆弱性の多くは、古いままのソフトウェアを使い続けることが原因で悪用されます。更新を怠ると、すでに見つかっている“すき間”がそのまま残り、攻撃の入口になります。

2. あまり知られていないアプリの利用は慎重に

開発元が不明確だったり、更新が数年間止まっているアプリは、セキュリティの対応が不十分な場合があります

3. OSやブラウザも例外ではない

脆弱性はアプリだけでなく、スマートフォンやパソコン本体のOS、Webブラウザにも見つかります。こちらも定期的な更新が不可欠です。


■ 脆弱性から身を守る3つの基本

  1. ソフトウェアやアプリは常に最新の状態にする
     → 特にOS、ブラウザ、ウイルス対策ソフトは最優先で更新しましょう。
  2. アプリは信頼できる公式ストアからのみインストールする
     → 無料だからといって安易にインストールするのは危険です。
  3. 自分が使っているアプリに脆弱性がないか調べてみる
     → IPAの「JVN iPedia」では、脆弱性の対象となっているソフトを検索できます。
      https://jvndb.jvn.jp/

■ まとめ:今日できる「安心の一歩」を

ソフトウェアの脆弱性は、専門家だけの話ではありません。私たち一般ユーザーも、次のことを少し意識するだけでリスクを減らすことができます。

  • アップデート通知を後回しにしない
  • アプリの出どころを確認する
  • セキュリティ情報にも定期的に目を向ける

「知らないうちに狙われていた」を防ぐために、できることから始めましょう。

それでは、また次回の「Today’s Security」でお会いしましょう。

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